「トランシーバー」と「インカム」は違います
トランシーバーとインカムの相違点
インカムは、その形状や利用シーンからトランシーバーと混同されがちですが、性能面において幾つもの「違い」があります。
中でも絶対的な違いは、「交互」通信(トランシーバー)と「相互」通信(インカム)です。
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トランシーバー
- 交互通信
- 一度に発信できるのは一人のみ
- 時差通話(非リアルタイム)
送信(話す)時は受信(聞くことが)できず、逆に受信(聞く)時は送信(話すことが)できません。
送受信機能、アンテナ、マイク、スピーカーが一体型。最少2台からの運用が可能。チャンネル(周波数)が同じ、かつ互いに電波が届く範囲で通話ができます。
送信(話す)時は本体を手に持ち、口元へ近づけなければならず、動作が制限されます。スピーカー内蔵のため、受信内容が周囲に聞こえる一方、騒音や環境音で聞き取りにくい場合もあります。
※一部ハンズフリーを可能にするマイクロホン対応製品もあります。 -
インカム
- 相互通信
- 常に全員が発信できる
- 同時通話(リアルタイム)
参加者全員がつねに送信(話すことが)できる状態にあり、また同時に受信(聞く)状態も維持されます。
イヤホンやヘッドセットなど、ハンズフリーが基本です。アンテナを増やすことで通話エリアを拡張することができ、混信やノイズのない安定した通話品質が得られます。
送信(話す)時も受信(聞く)時もハンズフリー通話に対応。受信内容はイヤホンを装着している者のみに聞こえ、周囲の騒音による聞き損ねも軽減されます。
無線機の分類
無線機には据付タイプと、持ち運びが容易なポータブルタイプがあります。送受信機能一体型のものを「トランシーバー」といい、小型化が進んだ現在は携帯できるタイプが主流です。「インカム」はトランシーバーの派生形で、主にハンズフリーで使用できるものをいいます。マイク付きイヤホンで使うトランシーバーを「インカム」と呼んだり、インカムの子機が「トランシーバー」と呼ばれるなど、その境界は曖昧ですが、インカムにはトランシーバーに無い機能も含まれるため、導入時は目的に適った機種選定が求められます。
※一般的な「トランシーバー」と「インカム」の違いについて説明しています。
一部メーカーや機種によって、該当しない場合がございます。
限られたスタッフ数から、人数以上のパフォーマンスを引き出す。
インカムを持ったスタッフが、互いに離れた場所でそれぞれの作業をしながら
「話す」「聞く」「伝える」「問う」「応える」を無理なく緊密に実行し、業務効率を向上させます。
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■人探し・応援要請
一度の呼び掛けで、インカムを持つ全員が同時に状況を把握。つねに相互通信だから近くにいる人や手の空いている人が即座に応答できます。
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■モノ探し・問合せ
一度の呼び掛けでメンバー全員に状況が伝わるので、探し物の在りかを知る人、情報や答えを持つ人を即座に探しだすことができます。
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■情報共有
一声でメンバー全員が同時に情報共有。多方向の相互通信だから、インカムを持つ誰もが発信者であり、情報の訂正や更新もリアルタイムで実行されます。
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■指示伝達・連携
グループに対して指示系統がつねに起ち上っているため、発信と同時に全員へ届き、多方向で展開するためスムーズな連携を図れます。